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ワインと生ハムとチーズがあれば/VINO SALUMI e FORMAGGI

さて、タイトルを「イタリア的ふたり暮し」としたものの、一般的な話ばかりになってしまったので、この辺でオフの過し方について書くことにします。
レストランの定休日は月・火曜。借りていたアパートはレストランの敷地内にあり、通勤徒歩30秒!というこの上ない住環境だったのですが、一つだけデメリットが・・・。よほどの用事がないと水〜日曜は一歩も敷地内から出ないという結果に。そこで休みの日だけはどこかへ出かけるようにしていました。
とはいえ、二人ともイタリア暦は長く、主要な観光地には行きつくしていたので、あえて遠出もせず、大抵はパルマへ出て用事を足して帰ってくるというごくX2平凡な一日を過しました。まずメイン通りをブラブラ散歩し、エノテカでワインを物色し、スーパーで一週間分の食材とチーズと生ハムを買い込む、というのが定番コース。

ワインはレストランでも3000銘柄ほどを扱っていたので店からも時々買っていましたが、いつも行っていたエノテカはセレクトの仕方が気に入っていて、手ごろな価格帯のワインはほぼ一通り買ったかもしれません。パルマはあまりワインで有名な場所ではありませんが、そのおかげで全国の主要ワインがバランスよく手に入る所でもあるかもしれません。逆にキャンティで有名なトスカーナ州や、バローロ等で有名なピエモンテ州のエノテカは、自州のワインをメインに扱うことが多いと思います。

さて、パルマはいわずと知れた、パルミジャーノチーズとプロシュットの産地。どの家でも欠かせない食材の一つです。大型スーパーのハム&チーズ売り場はいつも込んでいて10分〜15分待ちは当たり前。自分が順番が来ると、店員さんに好みのハムやチーズを伝え、目の前で欲しい分量だけ切ってもらいます。うちでは大抵、プロシュット・クルードやモルタデッラを200g、チーズを2〜3種類など、一週間に食べきれる量だけ買っていましたが、やはり生ハムは切り立てならではの香りと旨味が一番!チーズも本物のパルミジャーノやモッツァレラは、日本に入ってきているものと全然違います。

新鮮な生ハムとチーズ、それに美味しいワインとパンがあれば、他には何も要らないかも!?イタリアに戻りたくなる理由の一つは絶対これです。
コック&カメリエーラ * - * 12:22 * comments(0) * -

イタリア伝統料理/PIATTI TRADIZIONALI

イタリアの伝統料理は何?と聞くと、イタリア人は答えに困るかもしれません。実はイタリアという国ができたのは今から150年ほど前。それ以前は小さな独立国家が各地にあって、食文化もそれぞれ違ったわけです。したがって、昔から食べられてきた料理は<トスカーナ料理><ヴェネト料理>であって、伝統的<イタリア料理>というものは存在しないんです。

イタリアは小さな国なのでどの地方でも海と山に近く、魚でも肉でも野菜でも地元で捕れる新鮮なものを使って、シンプルな調理で美味しい料理ができました。加えて紀元前からエジプト、ギリシア、東洋、新大陸等から貿易を通じて香辛料や新しい食材(トマトやジャガイモも!)を取り入れてきたので、各地域はそれぞれに異国の文化の影響を受けて、より個性豊かな食文化を発展させました。
したがって現在でも、香辛料や唐辛子を効かせた南部の料理を北部の人は苦手だったり、逆にバターや生クリームをたくさん使う北部の料理を南部の人はクドいと感じたりと、嗜好の違いになって現れています。また地方を旅行すると、聞いたこともない料理名に出会ったり、同じ魚なのに各地で呼び名が違うということもよくあります。そこでイタリア人は店に入ってメニューを見た後に必ず、これはどんな食材だ、こっちはどんな料理だ、とカメリエーレとやりとりをしながら注文をするわけです。こうやって料理も旅の思い出の一つになるんですね。

ともかく、イタリア料理に共通する特徴としては「その土地で摂れた食材の味を十分に生かした料理」ということがいえるかもしれません。現在、当店でご提供しているコースの一つ「イタリア地方料理」もそんな旅の雰囲気を感じながら楽しんでくださいね。
コック&カメリエーラ * - * 18:22 * comments(0) * -

レストランの楽しみ方/PIATTI A LA CARTA

日本人にとって、イタリア料理は量が多くて重いという印象があるようですが、前回書いたように、調理法や味付けもライトになってきていますし、毎日の食事をフルコースで食べる人はいません。普段の食事はアラカルトで注文することがほとんどです。リストランテにも様々なランクがありますが、今回はそんな普段使いのリストランテの話をします。

働いていた店は現オーナーで6代目という地元密着の店だったので、お客様は約6割が常連さんやその家族や友人、仕事の関係者でした。すると、お客様のほとんどはコースではなく、アラカルトを自分で組み合わせて注文するわけです。お客様もこの店の味や量を知っていますし、スタッフもお客様の好みを知っているのでそれに合った料理をお奨めできます。

リストランテで提供される料理は、基本的にアンティパスト(前菜)、プリモピアット(=第1の皿:パスタ/スープ/リゾットなど)、セコンドピアット(=第2の皿:肉料理/魚料理)、ドルチェ(デザート)の4品で構成されています。さらに、リストランテのランクが上がるにつれ、アンティパストの数が増えたり、前菜の前にアントレ(付き出し)をサービスしたり、カフェと共に小菓子を付けたりしてコースの品数が多くなっていきます。

初めて行く店ではコース料理を選ぶのがお奨めです。その店のいち押し料理が含まれていたり全体のバランスが考えられているからです。
一方、アラカルトで選ぶ場合、リストランテでは2品以上頼むのが原則です(トラットリアやピッツェリアでは1品でも大丈夫)。アンティパスト、プリモ、セコンドのそれぞれに当てはまるようにメニューから食べたい料理を一品ずつ選べば、食事の進行に合わせて順番に料理が運ばれます。ドルチェは大抵セコンドが終わってからメニューを持ってくるので、別バラで考えればOKです。
でもそんなに食べられないという時のポイント!アンティパストとプリモ、もしくはプリモとセコンドなど、2品を組み合わせて頼むのがスマートです。その際、プリモやセコンドは調理時間がかかるので、アンティパストを抜く場合は少し待つつもりで注文するとよいかと思います。

そしてドルチェを堪能した後に欠かせないのは、やはりエスプレッソ。最近はカフェインを取ると眠れないからと言って、替わりに日本茶やカモミールにする人も多いのですが、個人的にはエスプレッソじゃないとシマらない気が…。私ってイタリア人よりも保守的かもしれません。
コック&カメリエーラ * - * 11:58 * comments(0) * -

夏に向けてダイエット?/TUTTI IN DIETA??

近年の健康ブームの影響か、イタリア料理も昔に比べてかなりライトになってきました。バターや生クリームをできるだけ使わない調理法にしたり、肉料理中心だった内陸地方でも魚を食べる機会が多くなったり。その結果、近代イタリア料理はメニュー内容も少しずつ変化しています。

私達がいたのは、肉料理を伝統料理とするパルマの店でしたが、昔は宗教上肉を食べない日を除いてあまり出なかった魚料理が、ここ数年、一年を通じてよく出る傾向にあります。家庭ではフライにするか煮込むかのシンプルな調理が一般的なので、逆にレストランでは違うものを食べたいという人もいるのかもしれません。
また、多くの女性が露出度の高くなる夏を前にダイエットを始めますが、そんな時によく頼むのはベジタリアンメニュー。本来は宗教上または思想上(好き嫌い?)の理由から肉や魚を食べない菜食主義者のための料理で、イタリアではこのような一品を置いているところが多いのです。しかし、ダイエット中の女性やメタボ気味の方はもちろん、「お腹はいっぱいだけど何かメインを食べたい・・・」という人にもおすすめできる軽めの料理として、頼む人が増えています。時々いかにも沢山食べそうな大男がこれを頼むと「おっ、ダイエット中か?」という周りからの突っ込みが入ったりします。

ところで、イタリアではダイエット=食事療法として医者が指導して行われることもあります。これが結構タイト。シェフの奥さんが実行していたのは炭水化物(パスタ・パン)、タンパク質(肉・魚・卵・乳製品)、油脂、糖分を一定期間一切摂らないというもの。野菜だけといっても、日本には精進料理という分野もあるほどですが、野菜の種類が少ないイタリアでは料理も限られます。実際、店のスタッフで星付きレストランに行った時、ダイエット中の奥さんは生野菜・茹で野菜・グリル野菜のみのオーダー。こういう方が付き合い等で仕方なく店にいらっしゃることもあるわけですが、オイルもチーズも卵もダメとなると料理人は困り果てます。どうなることかと思いましたが、そこは盛り付けの素晴しさでカバー。さすが星付きでした!!
コック&カメリエーラ * - * 18:23 * comments(0) * -

乾燥パスタ/PASTA SECCA

前回は生パスタの話をしましたので、続いて乾燥パスタの話です。

生パスタは食感が違うという話をしましたが、乾燥パスタと生パスタの違いはソースの合わせ方にもあります。例えば魚介のパスタの場合、乾燥パスタは茹で上がる少し手前であげ、魚介のソースの中で煮詰めて仕上げます。こうすることで、パスタにも魚介の旨味がしみ込んでいっそう美味しい一品に仕上がります。これは肉のソースでも同様です。一方、生パスタは乾燥パスタに比べて茹で時間が短いので、ソースを吸わせるというよりは手早く和える感じで仕上げます。

元々乾燥パスタはイタリア南部に始まり、イタリア全土に広まった食文化です。日本でもすっかり定番になったカルボナーラやアマトリチャーナはローマ周辺で生まれた料理、ペスカトーレも南部の海ぞいで作られる料理なので、これらにはふつう乾燥パスタが使われます。(なので、特に北部のレストランではこういうメニューは置いていないので旅行する際にはご注意を!)
かつて日本とイタリアの国交や交通拠点は首都ローマが中心だったので、イタリア料理としてもローマ近辺の伝統料理が最初に日本に紹介されたのでしょうね。
乾燥パスタの老舗工場は南部にあることが多く、元々は手打ちで作られていたパスタが乾燥パスタになって全国に知られたものも、実は多いんです。リボン型パスタ「ファルファッレ」や、らせん状のパスタ「フジッリ」もその一部です。また大手メーカーにはパスタのデザイナーがいて、オリジナルデザインのパスタもたくさん出回っています。

ところで、乾燥パスタを選ぶ上で形以外にも違いがあるのをご存知ですか?乾燥パスタは工場において、練り上げた生地を機械で押し出して作られます。その生地が出てくる穴の形によって様々なパスタが生まれるのですが、その穴型がステンレス製かブロンズ製かによってパスタ表面の状態が違ってきます。ステンレス製のほうはツルっとした感じ、ブロンズ製のほうはザラザラした感じに仕上がります。当然、ザラザラしているほうが濃厚なソースも絡みやすいのですが、ツルっとした方はのど越しがあって日本人には親しみやすいのかもしれません。
近代的な設備を持つ大手メーカーはステンレス製の商品がほとんどでしたが、最近は伝統的なブロンズ製の人気が復活しているようで、店頭にもこれを売りにしたブランドの商品が多く並んでいます。

生と乾燥のパスタ。それぞれの特徴を知って頂くことで、プリモピアットを選ぶ楽しみがもっと増えるといいなと思います。
コック&カメリエーラ * - * 10:17 * comments(0) * -
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